大腸内視鏡検査(大腸ファイバー)のための前処置
大腸の検査は、腸の内容物(便)をきれいに出しておかないと、十分な検査ができません。
そのため、注意していただくことと、のんでいただく薬があります。
A.検査前の食事
検査の2,3日前から海草類、こんにゃく、ゴボウなど、便にそのままの形で出る可能性のあるものや、
小さな種のある果物(メロン・スイカなど)は控えてください。
しかし、もし残っていても、検査は可能ですから、あまり神経質にならなくても結構です。
それ以外は、検査前日の寝る前まで普通に食べていただいてかまいません。
検査食を用いている施設もありますが、当院では使用しておりません。
(私が試してみましたが、空腹感がつよく、仕事をするのが辛かったです。)
B.検査前にのんでいただく薬
1.
2.
3A. 3B 3C.
1.プルゼニド錠(3錠)
検査前日の寝る前にのんでいただきます。普通の下剤です。
ふだん下剤をのんでおられる方、あるいは下痢気味の方は、錠数を加減しますので、ご相談下さい。
(他の種類の下剤を用いる場合があります)
2.プラミール・シロップ(30ミリリットル)
洗腸液を飲み始める10分前に飲んでいただきます。
胃腸の動きを活発にさせる薬で、洗腸液の効果を十分に出すためです。
むかつきを止める作用もありますので、洗腸液を飲みやすくします。
3 洗腸液
下記の3種類からお選び頂けます(病状により、使えないものがあります)
.検査開始予定の4時間前(通常は、午後1時からですので、午前9時頃)から飲んでいただきます。
洗腸液を飲み始めると、通常1時間くらいしたら、排便が始まります。
少なくとも5,6回は出ないと検査には不十分です。
便が、黄色の透明な液で、つぶつぶがない状態になれば、検査可能です。
自宅でお飲みになる方は、この状態になってから、来院してください。
3A:マグコロールP
粉薬2袋を1.8リットルの水(水道水で結構です)に溶かして飲んでいただきます。
(自宅で飲まれる方は、ご希望があれば、容器をお貸しします。)
暑いときは冷やした方が飲みやすいです。1.5〜2時間くらいかけて飲んでください。
(1回150ミリリットルを10分おきに飲めば、ちょうど2時間で飲み終わります。)
3B:ニフレック
3C:ビジクリア錠
錠剤の洗腸剤です。5錠を200mlの水分で、15分ごとに飲んで頂きます。
水分は、水、お茶などご自分で選べます。ただし、糖分の含まれているもの、ミネラルウオーターはだめです。
C.その他の注意事項
・検査のあと、気分がわるくなることがあります。
車・自転車などを運転しての来院は、できる限りさけて下さい。
・朝起きてから、上記の処置を始めるまでの間は、水分はのんでいただいて結構ですが、
飲みすぎると洗腸液が飲みにくくなりますので、ほどほどにしておいてください。
・高血圧、心臓病、喘息などで薬を飲まれている方は、朝の薬は普段通りおのみ下さい。
その他の薬については、ご相談下さい。
とくに本院以外の薬をのんでおられる方は、必ず申し出て下さい。
・狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの病気をお持ちで、血栓予防の薬をのんでおられる方は、
原則として1週間前から休薬していただきます。
・同じ日に、胃カメラや腹部エコーの検査を一緒に受けられる方も、前処置は同じです。